精神科学教室 活動報告

第38回日本精神科診断学で講演を行いました

2018.10.19

平成30年10月18日に川越で開催された第38回日本精神科診断学会において特別講演をしてきました。題名は,「パーソナリティ障害から見た診断の重層」です。これは、従来から精神障害では、診断が多数ついいてしまう重複診断、合併診断が問題とされてきましたが、それをパーソナリティ障害の視点から理解してみようという試みについての発表です。私は、このような見方でかなりすっきり重複診断が理解できると考えているのですが、これに関する議論は、まだまだ積み重ねが必要な状況のようです。

林直樹

 

押久保医師の論文が「精神科」誌に掲載されました

2018.08.17

科学評論社出版の「精神科」誌7月号(第33巻第1号)に、押久保岳医師の原著論文「アルツハイマー型認知症患者における内側側頭部の萎縮と記憶機能低下の関連」が掲載されました。本論文は、アルツハイマー型認知症で特徴的に見られる内側側頭部の萎縮の程度を、MRI画像から読み取るための画像処理・統計解析ソフトウェアであるVoxel-based specific regional analysis system for Alzheimer’s disease (VSRAD)に関して、関心領域(volume-of-interest)における萎縮の程度(VOI内萎縮度)が認知機能のどのドメインと関連するのか明らかにすることを試みると同時に、これまで健常高齢者を対照群として計算されていたVSRADの識別率を実臨床場面でのデータをもとに示すことにより、VSRADの有用性についても新たな検討を加えたもので、今後、臨床場面でVSRADの解析結果を解釈する際に役立つ重要な知見となることが期待されます。

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